honey
子猫ともあり、まだ外への外出がNGな刹那
ある日の昼下がり、
大好きな爪とぎも終わり、刹那がポケッと窓の外を見ていた時だった
庭先に飛び降りたシルエットが一匹
ロシアンブルーに赤い瞳
珍しくとても綺麗だと思った
「何を見ている」
急に声を掛けられて驚く
窓越しなのに、見られてることすらバレていたのだ
「え・・・あ、すまない」
「怒ってはいない 気にするな にしても、新顔だな」
「この前からこの家で世話になっている」
「名前は?」
「刹那」
「そうか、僕はティエリアだ よろしく頼む 向かいに住んでいるんだ」
「よろしく・・・」
そして、再び塀の上に飛び上がるティエリア
なんとなく寂しさを感じ、声をかけた
「ティエリア」
「なんだ?」
「また、来てくれるか?」
「・・・・いいだろう」
年は自分より少し上ぐらい
この日、二人目の友達を見つけた
「あーティエリアね あのお堅い奴か」
「知っているのか?」
「知ってるも何も、この辺りを牛耳ってるって聞いたぜ」
「ハレルヤじゃなくて?」
「俺は隣町だからな 関係ない」
「縄張り争いか・・・」
「お子様にはまだ早いぜ、怪我したくなかったら下手に外で歩くなよ」
「そうか・・・・」
「にしても、あのティエリアと仲良くなるなんてな〜」
この日、またもやアレルヤ達がやってきていた
勿論、俺様ことハレルヤも・・・
そこで刹那は昼間の事を話していたのだ
「喧嘩したことあるのか?」
「ねーな 噂だよ 噂」
「噂?」
「ま、お前が他の奴らのこと知らないだけだ 外に出たら沢山仲間がいるぞ」
その言葉に心が躍る
外の世界に興味がわいた
その為には早く大人にならなくてはならない
が、その前にご主人様が許してくれるかどうかなのだが・・・
刹那は辛抱強く待つこととなる
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2012/02/07